雑談にならないための正しい1on1(ワンオンワン)の話し方

雑談にならないための正しい1on1(ワンオンワン)の話し方

「1 on 1」は、ビジネス環境において上司と部下が1対1で行う対話の形式を指します。

これは、従来の業務進捗の確認に留まらず、部下の個別の考えや感情に焦点を当て、深いコミュニケーションを築くための場とされています。

仕事そのものにとどまらず、部下が業務を通じて抱える思いや考えを共有し合い、共感することを目的としています。

雑談にならないための1 on 1の注意ポイント

情報交換と人間の対話のバランス

コミュニケーションには「情報交換」と「人間の対話」の要素があります。

業務に関する情報を迅速に共有する一方で、部下の個人的な考えや感情にも深く踏み込みことが必要です。

アイスブレイクは必要ですが、仮に30分の「1 on 1」であれば、アイスブレイクは1~2分に留めないと部下の話を聞く時間がなくなります。

問題解決へのアプローチ

「1 on 1」を活かすためには、単なる業務の進捗だけでなく、部下が自ら問題に取り組む姿勢を育むことが重要です。

対話を通じて問題発見から解決までを共有し合い、共同で部下の成長を支える、支援することを心がけます。

ここでいう「問題解決」は業務の進捗遅れ等の問題ではなく、業務そのものに対する課題や問題点を聞き出し解決することを指します。

多くの場合は、目の前の業務の進捗に関する問題解決の話題が中心になりますが、それは日報などの業務報告になりますので注意が必要です。

気持ちやモチベーションの共有

「1 on 1」が終わった後、部下の気持ちやモチベーションがどのように変化したかを共有することで、対話が具体的な成果に繋がることが期待できます。

部下の立場や視点を理解し、良い方向に導くことが求められます。

よって、「1 on 1」の時間の中の最後の数分は今日の話の中で「何を得ることができたのか?」「どんな気付きがあったのか?」を必ず確認することが必要です。

そうすることで、今回の「1 on 1」でお互いの理解度を確認することが可能になります。

アクションプランの設定

「1 on 1」の終わりには、話し合った内容を具体的な行動に繋げるアクションプランを設定することが効果的です。

これによって、対話が単なる会話に終わらず、具体的な変化や進展が生まれることが期待されます。

「1 on 1」が雑談で終わる原因のポイントは、このアクションプランを設定することを前提に話を行わないことが原因です。

上司側が「1 on 1」に慣れていない場合は、このアクションプランの設定を意識した質問や問いかけを行うと雑談でなく部下の成長を促す貴重な時間になります。

「1 on 1」は本当に必要なのか?

組織において「1 on 1」が本当に必要かどうかは疑問視されることがありますが、これは単なる時間の浪費ではありません。

「1 on 1」を行うことで以下のような効果が期待できます。

深い理解と信頼の構築

1対1の対話は、部下が上司に対して素直に感情や考えを伝える機会を提供します。

これにより、双方の理解が深まり、信頼関係が築かれます。

課題の早期発見と解決:

部下の日常的な業務や課題に対する理解を深めることで、問題が早期に発見され、共同で解決策を見つけることが可能です。

モチベーションの向上

上司が部下に対して関心を示し、尊重することで、部下のモチベーションが向上します。これが組織全体の生産性向上に繋がります。

組織全体の連携強化

「1 on 1」を通じて得られた情報や理解をもとに、組織全体の調整や連携が強化され、効果的なチームワークが生まれます。

 

総じて、「1 on 1」は部下と上司の関係性を深め、組織全体のパフォーマンス向上に寄与する重要な手法であると言えます。

中小企業・ベンチャー企業における「1 on 1」の運用方法

個人的には「1 on 1」は中小企業・ベンチャー企業にとって必要なコミュニケーションツールだとはあまり思えません。

なぜなら、中小企業・ベンチャー企業の組織は小さく1人のマネージャーの配下には多くても5~6人の部下しか存在しません。

また、小さい組織であるからこそ、日頃からの柔軟なコミュニケーションが取れていることが多いと考えます。

よって、中小企業・ベンチャー企業においては堅苦しい「1 on 1」という名称を用いた面談でのコミュニケーションよりも、ちょっとした立ち話や日常の報連相の中から部下の様子を察することができるからです。

よって、大手企業が毎月や2ヶ月ごとに30分程度で行うような「1 on 1」という形態ではなく、年に1回または2回ある考課面談などで1人1時間程度を使って普段中々できない話をじっくり行うのが中小企業・ベンチャー企業での正しい「1 on 1」の運用方法だと思います。

あまり流行りに流されること無く、中小企業・ベンチャー企業に適したツールを使うことが重要だと考えます。