目標を達成するための営業日報の書かせ方、運用方法とは?
私が20代の頃の営業日報は紙に手書きであり、また上司の席の後ろにはあるホワイトボードには営業一人ひとりの成績が棒グラフで描かれ、営業以外の人が見ても誰が成績が良いのかが一目瞭然でした。
そして、そのホワイトボードを指さしながら毎日上司が激を飛ばす、そんな時代だった訳ですが現在の会社ではそのような光景を見ることが減りました。
デジタル化、IT化で業務効率がUPしましたが、失ったものも多いと感じています。
営業日報が日記化、書くことが目的化する理由
私は20代の時に営業として社会人の一歩目を踏み出しましたが、営業日報を書くのが嫌いでした。
なぜなら、先輩、同僚、誰に聞いても営業日報をなぜ書く必要があるのか?を教えてくれる人がいなかったからです。
当時の営業日報は、当日の行動予定、訪問先での商談内容、成約金額などを記入しますが、ほぼ日記を書いているのに等しく、また上司からのフィードバックも特にはありませんでした。
なぜ営業日報を書く必要があるのか?を誰かが教えてくれていれば、その意図に見合った日報を書くこともできましたが、先輩、同僚が日記を書いていても上司から怒られることもないので、誰もなぜ営業日報を書くのか?に興味が無かったのだと思います。
今に思えば、このような状態を引き起こしている上司や会社が悪いことは一目瞭然ですが、それが当時は多くの会社で行われていた営業日報の書き方、運用方法だったのだと思います。
今では、紙に手書きで書く営業日報自体が存在しない会社が多くなっていると思いますが、それでも日記や書くことが目的化している営業日報の正しい書き方、運用ができていない会社は多いのではないでしょうか?
営業日報を書く目的は何か?
営業日報を書く目的はたった1つだけです。
各営業社員の進捗状況を確認し、進捗遅れがある場合はその対策を早めに打つことで月末に全営業社員が目標を達成できるようにするためです。
よって、本来の営業日報には定性的な記述の必要性はあまりない、つまりプロセスと言い訳を書く余地は必要がないと考えます。
定性的な記述欄を作ることは、当月の目標達成に必要なことであれば営業日報に書く必要性はありますが、会社が求めていることは目標の達成であってプロセスや言い訳を聞くことではありません。
逆にプロセスや言い訳を記述する欄があることが、目標を達成するという行為そのものを弱めることになるからです。
「これだけがんばったのだから・・・」
「これは私が悪いわけではなく〇〇の影響で・・・」
ということを上司に報告することで目標が未達になる免責事項を作ることになり、それを読んで何もフィードバックを行わない上司は、目標達成出来ないことを認めることに等しくなります。
よって、営業日報にはできる限り定性的ではなく定量的な記述を中心に書かせることが重要であり、上司は定量的な数字に基づいた指示、命令を部下に行うことが必要です。
目標達成するための営業日報の書かせ方、運用方法とは?
社長の指示命令が部下に伝達されないと悩む場合に確認することは?
中小企業・ベンチャー企業の社長は会社の運営において陣頭指揮を取られている場合が多いですが、組織の大小に関わらずなぜか社長の指示命令が部下に正確に伝達されないと…
こちらの記事にも書きましたが、会社の中でのコミュニケーションはできるだけ定量的に行うことが重要です。
営業日報は上司と部下のコミュニケーションツールですから、定量的な記述に基づく報告を行い、その数字に基づく指示、命令を上司は行うことが重要です。
例えば、当月の予算額を営業日数で割れば、営業日当たりの予算額を算出することができます。
営業日当たりの予算進捗に対して実績が上回っていれば問題はありませんが、進捗が下回っている場合は早期に対策を打つ必要があります。
その場合は、進捗スケジュールにどのようにして帳尻を合わせるのか?を部下に考えさせ、報告させることが必要です。
その報告も定性的ではなく定量的に、例えテレアポ◯◯件を△△件に増やすなど具体的に行動を数字に置き換えて報告させる。
その報告を上司が見てそれで問題ないと判断すれば特にフィードバックも必要はないと思いますが、仮に部下からの報告内容が抽象的であったり、論理的に矛盾がある場合はすぐにフィードバックする機会を設けることが必要です。
そのように、日々の進捗を数字で定量的に判断し、月末の締め日までに進捗遅れを取り戻す対策を早めに打つことができれば、当月の目標を達成できる確率をUPさせることが可能になります。
毎月月末or月初の会議で反省会や言い訳の報告をするために、2時間も3時間も時間を浪費するぐらいなら、当月の目標をどのように達成するのか?を日々で管理し対策を早期に打つ方が目標達成の確率とスピードをUPさせることができます。
このように営業日報を書かせて、運用するのが正しい営業日報の姿だと考えます。
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