Z世代は本当に新聞を読まないのか?

Z世代は本当に新聞を読まないのか?

新聞の購読率が年々減少していると言われて久しいですが、その原因の多くは一人暮らしの若者が新聞を読まなくなった、と言われていましたが最近はその傾向に変化があるようです。

新聞の購読率の変化

日本新聞協会のデータによると、10年前と比較して大幅に新聞の購読率が低下していることが分かります。

2002年発行部数(一般紙):47,390,027部(世帯数:48,637,789)購読率:97%

2022年発行部数(一般紙):28,694,915部(世帯数:58,226,982)購読率:49%

(引用元:日本新聞協会 HPより)

このように新聞の購読率はこの10年間に約半分まで減少していることが分かります。

核家族化が進んだことで世帯数は増えていますが、新聞の発行部数は世帯数に反比例して減少していることから考えると、やはり若者の1人暮らし世帯が新聞を購読していないことが原因と推測できます。

確かに朝の通勤時間の電車の中で新聞を読むサラリーマンの人を見なくなったのはいつ頃からでしょうか?

この事からも若者だけではなくサラリーマンの多くも少なくても紙の新聞を読む人の割合は少なくなっていることが分かります。

その代わりの情報収集先になっているのがスマホを中心としたネットニュース媒体になっていることは、通勤時間帯の電車の中でスマホを見つめている人が多いことからもある程度想定できます。

最近では新聞社だけではなく様々なメディアでニュースを読むことができるので、あえて紙の新聞を料金を払って購入して読むこと自体が時代遅れになっている、ということが言えるのかもしれません。

実は世代別の新聞購読率に変化が起こっている

『読売新聞』全国版の読者年齢層の割合を見ると・・・

  • 60代:21・9%
  • 50代:18・5%
  • 40代:17・8%
  • 30代:9・2%
  • 20代:13・5%

このように30代よりも20代の方が新聞の購読率が高いことが分かります。

20代ということは俗に言うZ世代と呼ばれる世代になり、デジタルネイティブと言われる生まれた時からインターネット環境が整った環境で育った年代ということになります。

なぜ、デジタルネイティブであるZ世代はニュース媒体ではなく新聞を読むようになったのか?

この理由はデジタルネイティブだからこその理由が存在するということはあまり知られていない事実です。

Z世代はデジタルリテラシーが高いからこそインターネットからの情報を信用しない

Z世代は生まれた時からインターネットに触れて育った世代です。

よって、インターネットの情報の全てが真実ではないことを最初から知っている世代ということが言えます。

また、Z世代の若者が政治や経済に関心がない、というのも実際問題には信憑性が高くはありません。

Z世代は本当に新聞を読まないのか?(引用元:日経新聞より)

この調査は日経新聞が2021年に行った安倍内閣、菅内閣の世代別支持率になりますが、この29歳以下の世代が安倍、菅内閣の支持率が高いことが分かります。

このことからも分かるようにZ世代の20代の若者が政治や経済には関心がない訳ではなく逆にしっかりと何らかの方法で政治や経済の情報を収集していることが分かります。

情報収集先が新聞からネットニュースへ、そして現在はまた新聞回帰の現象が起こっているのはなぜか?

YouTuberやブロガーなどの情報発信の素人が発信するニュースの信頼性が低下した、レベルが低い情報であることにZ世代が気づいた、ということが言えます。

「いくら無料だからといって、知らない人の知らないニュースを見るほど時間の無駄はない。新聞社のオンライン記事は無駄がないので読みやすいことに気づいた。月額数百円だし、移動中に読むようにしています」(19歳・男性)

 

「テレビは偏向報道が多いように思いますし、NHKも信用できない。かといって新聞が正しいとも思っていません。自分は朝日、読売、毎日と系統の違う3紙を読み比べて世の中の情勢を勉強しています。1紙だけでは信用できません」(21歳・女性)

これらのZ世代の若者へのインタビューでも分かるように、彼らは・・・

  • 無料よりも信頼性
  • 無駄な時間を費やしたくない
  • インターネットもTVも信用できない

など現状のメディアで一番信頼性が高く、タイパよく情報収集できるツールが新聞(新聞社ののオンライン新聞含む)だということに気づいたのだと思います。

この現象はZ世代の特徴を表している特徴的な現象だと思います。

よって、Z世代の若者は新聞も読んでいないと馬鹿にするのではなく、1度政治や経済の話について意見を求めてみてはどうでしょうか?

あなたよりも詳しいかもしれません。

【引用・参照元】

jprime.jp

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