MBAの資格は社長・経営者に必要なのか?
MBA(Master of Business Administration)とは、経営学修士号の略称(よって本来資格ではないですが、ここでは資格と呼称します)であり、アメリカを中心に世界的な名門経営大学院で取得される資格です。
本記事では、MBAの資格に焦点を当て、アメリカの経営者においてなぜMBAが重要視されているのか、また、その必要性が日本の経営者にも当てはまるのかについて探求していきます。
MBAの資格(学位)の説明
MBAは、経営学における高度な知識とスキルを身につけるための学位であり、アメリカのビジネス社会では非常に重要視されています。
アメリカの大企業の経営者にとっては、その取得が一種のステータスとなり、企業の成長や資金調達においても大きな信頼を得る要素となっています。
「日本的経営と MBA:米国 MBA 留学生の意識調査から」によると、米国の大手企業トップ 100 社の CEO のうち 4 割近 くが MBA ホルダーで占められる、とされています。
それだけ、アメリカの大企業にとってMBAホルダーの市場価値が高いことが分かります。
アメリカの経営者にMBAが必要な理由
アメリカのビジネス社会は競争が激しく、資金調達においては直接金融が主流です。
しかし、投資家が企業の経営者の実力を判断するのは容易ではありません。
ここでMBAが重要な役割を果たします。
投資家は、MBAを有する経営者は優れた学力と精神力を持ち、企業を適切に経営できるとみなし、投資判断の指標とします。
つまり、アメリカの大企業の経営者は、経営する企業の価値を高めるひとつの指標としてMBAホルダーという肩書が必要になります。
また、投資家にとって経営者がMBAホルダーであることが投資の判断材料になってることも、アメリカの経営者にMBAが必要な理由となっています。
アメリカと比較して日本の社長にMBAの資格は必要なのか
日本のビジネス環境はアメリカとは異なり、資金調達の手段やビジネス文化も異なります。
そのため、アメリカのようにMBAが必須であるかどうかは議論の余地があります。
日本では、経営者においては実務経験や現場での実績が強く重視される傾向があり、MBAが必須とは言い切れません。
(引用元:ボストン コンサルティング グループ『女性の活躍推進を日本企業で達成するには』より)
こちらのグラフからも分かるように、日本の大企業の経営者の約8割が内部昇格者であるのに対して、アメリカの大企業経営者の内部昇格者の割合は3割にも満たないことになります。
つまり、日本の大企業はMBAホルダーよりも実務経験や現場での実績を重視する傾向が強いことが、このグラフからも読み取ることが可能です。
日本の社長・経営者に求められるものは何か?
日本のビジネス社会では、経営者に対してはリーダーシップや実践力、人間関係の構築能力などが求められます。
また、企業文化や国内のビジネス環境に適応できる柔軟性も重要な要素です。
MBAが必須であるかどうかは企業や業界により異なりますが、一般的にはMBA以外のスキルや経験が同様に重視されます。
MBAの資格がアメリカのビジネス社会において重要視される理由は、競争激化や資金調達のあり方に関連しています。
一方で、日本の社長に求められるものは多岐にわたり、MBAが必須であるかどうかはケースバイケースです。
経営者にとっては、学歴だけでなく実務経験や人間関係の構築能力など、多様な要素が重要となります。
日本の企業の場合は、アメリカの様な学歴により企業の価値や投資判断が行われることが少なく、それよりも組織のTOPとしての能力が問われています。
逆に考えると、定量的な評価であるMBAという資格に対して、定性的で抽象的なリーダーシップや人間力などが求められることになります。
よって、経営者に求められる要素が多岐にわたり、具体的に何をすれば良いのか?を悩む社長・経営者が多いのではないでしょうか?
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