社長の指示命令が部下に伝達されないと悩む場合に確認することは?

社長の指示命令が部下に伝達されないと悩む場合に確認することは?

中小企業・ベンチャー企業の社長は会社の運営において陣頭指揮を取られている場合が多いですが、組織の大小に関わらずなぜか社長の指示命令が部下に正確に伝達されないと悩むことはありませんか?

なぜ社長の指示命令が部下に正しく伝達されないのか?

社長の指示命令が部下に正しく伝達されない理由はいくつか考えられますが、一番最初に疑うべきことは社長の指示に曖昧さがないか?を疑うことが先決です。

「◯◯を早く処理しなさい」

と部下に指示した場合に、社長の「早く」は1時間ぐらいだと認識していても指示された部下の「早く」は今日中と認識しているかもしれません。

そして、1時間後に部下に確認するとまだ処理していないことが分かるので、社長は感情的に部下に「なぜ早く処理しないのか?」と時には叱責される場合もあると思います。

しかし、この場合叱責された部下はなぜ自分が叱責されているのか分かりません。

なぜなら、「早く」の時間的な認識が社長とは一致していないからです。

おそらく指示され叱責された部下はこのようの心のなかで思っているはずです。

「1時間以内に処理する必要があるのであれば、1時間以内に処理する様に指示してくれれば良いのに・・・」

指示命令はできる限り抽象的ではなく定量的に行う習慣が必要

社長が抽象的な指示命令を行っているということは、おそらく従業員の間でも指示命令、依頼事項などが抽象的に伝達されている可能性が高いです。

なぜなら、従業員の間において日常的に指示命令や依頼事項が定量的に行われているのであれば、今回のように社長が「◯◯を早く処理しなさい」という指示をされた部下は、社長に対して「今日中でよろしいですか?」と納期を確認しているハズです。

今回指示命令に対して納期確認が行われていないことを考えると、日常的な従業員間においても指示命令や依頼事項に対して納期確認が行われていない、またはそもそも定量的な指示命令、依頼事項が行われていない可能性が高く、従業員間においても今回のようなトラブルが発生していると思われます。

これは組織として日常業務を行う上での時間的、工数てきなロスが発生していることになります、

これを私はコミュニケーションロスという言葉で定義づけています。

つまり、1度のコミュニケーション(指示命令。依頼)で済むことが2度、3度のコミュニケーションを発生させることでの時間的及び工数のロス(損失)という考え方です。

このコミュニケーションロスが毎日社内で発生していると考えた場合、月間、年間で考えると膨大な時間と工数が失われていることになり、生産性の向上の妨げになっていると考えます。

指示命令は必ず定量的な納期や数値を盛り込む習慣付けを行う

まずは社長が指示命令を行う際に必ず納期や数値などの定量的な内容を盛り込んだ指示命令を出すことで、少しづつコミュニケーションロスの発生を抑制するように心がけることが大切です。

「◯◯までに処理しない」ではなく「1時間以内に処理しない」という指示の出し方を率先して行ってください。

または、会議などで何かを決定した場合にも社長が自ら「その決定をいつまでに実行するのか?」ということを従業員に問いただすことで、自然と社内に定量的な内容が盛り込まれた指示命令、依頼が行われるようになります。

このような形でコミュニケーションロスが低減されることができれば、会社の生産性は必ず向上します。

そして、一番うれしいことはこのコミュニケーションロスを低減させるために必要なコストがゼロだということです。

ちょっとした、注意によって生産性が向上するのですから、実施しないという理由はどこにも見つかりませんので、1度社長ご自身の指示命令の出し方に注意を払う、または従業員間のやり取りに耳を傾けることをお奨めします。

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