戦略と戦術の違いとは?
戦略と戦術は、ビジネスやマーケティングの世界で頻繁に使われる用語ですが、これらの概念が正確に理解されているかどうかは、意外にも曖昧な場合があります。
本記事では、戦略と戦術の違いについて社長。経営者の目線でお伝えしたいと思います。
戦略とは何か?
戦略は、組織や企業が目標を達成するために採る計画や方針のことです。
つまり、戦略は「何をするか」に関する大局的な計画です。
戦略は、長期的な視野で見据えられ、企業や組織のビジョンや使命に基づいて立案されます。
戦略は、組織の資源や競合状況を考慮して策定され、目標達成に向けた方向性を示します。
よって、年次予算や中期経営計画などにおいて・・・
- 売上前年対比120%
- 3年後に売上10億円
というのは戦略ではなく、それらを達成するためには「何をするのか?」という方針を決めることが戦略です。
例えば、企業Aは新たな市場に参入するための戦略を立てています。
市場分析の結果、その市場には顧客ニーズが高く、競合他社の進出もまだ少ないことがわかりました。
企業Aの戦略は、その市場での差別化された製品やサービスの提供を目指しています。
この戦略には、市場ニーズの把握、製品開発の計画、販売チャネルの選定などが含まれます。
企業Aは長期的な目標を達成するために、この戦略を策定し、展開しています。
戦術とは何か?
一方、戦術は、戦略を実行するための具体的な手段や方法のことです。
つまり、戦術は「どうやってするか」に関する計画や行動です。
戦術は、戦略が定めた目標や方針に基づいて展開され、日々の業務や活動に反映されます。
戦術は、戦略を具体的な行動に落とし込むための手段であり、組織の実務や作戦に直結しています。
先程の年次予算や中期経営計画などにおいて示した例で・・・
- 売上前年対比120%
という目標を達成するために「何をするのか?」が戦略ですから、新規出店を年間10店行うが戦略です。
逆に、戦術は新規出店を年間10店行うために具体的に必要な出店場所の選定や人員の手配などを実行できる計画を考えることになります。
例えば、企業Bは、新製品の市場投入を成功させるための戦術を展開しています。
その戦略は、製品開発、マーケティングキャンペーン、販売促進活動などを含んでいます。
この戦略に基づいて、企業Bは製品の開発チームを組織し、市場調査を実施し、ターゲット顧客を特定しました。
さらに、マーケティングチームは製品のブランディングやプロモーション戦略を立案し、販売チームは販売先の拡大や販売促進活動を実施しています。
これらの戦術は、企業Bの戦略の一部として、製品の市場投入と成功に貢献しています。
戦略と戦術の違い
戦略と戦術の違いは、以下の点にあります。
視野の違い
戦略は長期的な視野で見据えられ、組織の大局的な方向性を示します。
一方、戦術は日々の業務や活動に関わる具体的な手段であり、短期的な視野で展開されます。
抽象度の違い
戦略は抽象度が高く、大まかな方針や目標を示します。
戦略は、組織の使命やビジョンに基づいて策定されるため、幅広い視点を持ちます。
一方、戦術は具体的な行動や手段であり、具体的な実行プランやタクティクスを含みます。
範囲の違い
戦略は組織全体や大局的なレベルで展開されます。
戦略は、市場全体や競合状況など、広範囲な要素を考慮して立案されます。
一方、戦術は特定の部門やプロジェクト、あるいは個々の活動に焦点を当てて展開されます。
戦略=方針、戦術=実施計画
戦略と戦術は、ビジネスや組織の成功に不可欠な概念です。
戦略は組織の長期的な方向性や目標を示し、戦術はその実行手段や具体的な行動を指します。
戦略と戦術を適切に組み合わせることで、組織は効果的なビジネス戦略を展開し、目標達成に向けて効果的に行動することができます。
よって、順番としては・・・
- 目標を立てる
- 目標達成のための戦略(方針)を決める
- 目標達成のための戦略を実行する実施計画を作り実行する
このような流れで組織を動かすことで、企業の目標達成を効果的に導くことが可能になります。
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