中小企業におけるパーパス経営とは
最近新しい企業の在り方として注目が集まっているパーパス経営ですが、このパーパス経営とはどのような考え方なのか?
また、中小企業におけるパーパス経営とはどのように行うものなのか?について考えてみたいと思います。
パーパス経営とは?
パーパス経営の定義としてはいくつもの考えがありますが、要約すると「企業の社会的な存在意義」という意味で使われることが多いです。
- なぜ、あなたの会社は存在するのか?
- どのように、あなたの会社は社会に貢献できますか?
- このような、問題定義を明確化し具体的に実際の事業を行うのか?
などを社内外に公言しそれを会社の方針として企業が活動する経営の手法をパーパス経営と言います。
概念的には企業理念に近い考え方ですが、企業理念よりはより具体性を持たせ会社の方向性、方針を具体化する考え方です。
このパーパス経営が話題になっている理由はいくつか存在しますが、中小企業の場合に限定するのであれば・・・
- 環境や法令遵守の意識、関心が高まった
- イマドキのワークライフバランスを重視する若者への訴求
この2点が中小企業におけるパーパス経営を行うことのメリットであり、これらによって営利企業でありながら非営利法人のような理想を現実化する企業であることを社会に印象づけると共に、イマドキの若者への訴求力を高めることが採用活動に寄与するなどのメリットが考えられます。
中小企業がパーパス経営を取り入れるメリットは?
中小企業におけるパーパス経営を取り入れるメリットは、一番はコストをかけることなく実行できることです。
パーパス経営とは企業理念の具体化版という側面がありますので設備投資などは不要です。
企業の存在価値や具体的な社会貢献方法を文書化し、社内外に公表、実行するだけですから主に行うことは作り上げたパーパス経営の考え方を社内にどのように浸透させるのか?だけです。
よって、コストが必要になる部分は会社のHPへパーパス経営の理念を公開することと、パーパス経営の考え方を社内に浸透させるための研修を行う程度で済みます。
たった、それだけの投資でパーパス経営を実施できることが、中小企業にとっては魅力的な経営手法になります。
パーパス経営を実践することで環境、法令遵守を掲げる訳ですから会社のイメージアップやブランディングに寄与すること、採用面において優秀な人材を採用できることが中小企業にとってはパーパス経営を取り入れる最大のメリットになると考えます。
中小企業がパーパス経営を取り入れるデメリットは?
中小企業におけるパーパス経営は、コストをあまり必要とせず会社のイメージアップやブランディングを行うことができること、そして優秀な人材を採用できるコストパフォーマンスの高い経営手法です。
ただし、中小企業にとってメリットのみではなくデメリットも存在します。
それは、パーパス経営を取り入れてもすぐには業績向上には結びつかないことです。
会社のイメージアップやブランディングにはそれなりの時間が必要です。
パーパス経営を数年間継続することで得られるメリットになります。
また、優秀な人材を採用できたとしても、彼らが活躍するまでにも一定の時間が必要です。
つまり、パーパス経営は業績向上という面においては即効性がないのがデメリットです。
さらに、社会貢献するために一定の利益を犠牲にする必要があります。
本業の活動にプラスして目に見える形で社会に貢献する姿勢を見せる必要がありますので、何かに協賛や寄付、ボランティア活動等を行うことで目に見える社会貢献活動を行う必要があります。
これらのことから、中小企業においてパーパス経営を取り入れるには、ある程度の業績の安定や業績好調な時期に実施することが必要になりますので、タイミングを見定める必要があるため、中小企業では注意が必要と言えるでしょう。
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