二代目社長になる前に知るべき3つのポイント

二代目社長になる前に知るべき3つのポイント

企業の二代目社長になるというのは大きな責任とプレッシャーが伴います。

しかし、事前に適切な準備を行うことで、そのプレッシャーを軽減し、より良い経営を実現することが可能です。

この記事では、二代目社長になる前に知っておくべき重要な3つのポイントをお伝えします。

【この記事のポイント】

家業の深い理解
家業の内容や会社の強みを把握し、過去の成功と失敗から学ぶことで、より効果的な経営が可能になります。

先代とのコミュニケーション
ジェネレーションギャップを理解し、感情ではなく論理的な対話を心がける。

自分の興味を家業に活かす
自分の強みを家業に活かすことは重要だが、まずは既存のビジネス基盤を強化し、新しいビジネスの創出の機会を待つ。

 

1.家業を深く理解すること

まず初めに、家業を深く理解することが何よりも重要です。

家業の内容をよく知らないままでは、新しい事業や業務改善を成功させることは難しいでしょう。

家業を理解するためには、現在の会社の状況を把握することが必要です。

私も二代目社長でしたが、私は家業を深く理解せずに入社したために会社の状況を把握するのに数年もの時間を必要としました。

まだ、先代も若く元気であったために、私は家業を理解する時間を得ることができました。

しかし、多くの場合は早急に事業継承することが多いため、二代目社長になるかもしれないと思っている人は常日頃から家業の様子を把握することを心がけるのが良いと思います。

会社の強みを把握する

会社の強みを理解することは、経営の基盤を築くための第一歩です。

例えば、会社の製品やサービスのどの部分が市場で評価されているのかを知ることが重要です。

これは、開発力やマーケティング力、または顧客サービスなど、さまざまな要素から成り立っています。

会社の歴史を学ぶ

会社の過去の成功や失敗を学ぶことも非常に重要です。

これにより、過去の教訓を活かし、同じ過ちを繰り返さないようにすることができます。

例えば、どのような困難を乗り越えてきたのか、どのような戦略で成功を収めたのかを知ることは、今後の経営に大いに役立つでしょう。

多くの中小企業には社史などは存在しません。

よって、二代目社長になる前に社史や過去の年表などを作って記録しておくと、社員教育の場面でも使用できますので社史や年表の作成をおすすめします。

2.先代とのコミュニケーション

家業を引き継ぐ際には、先代とのコミュニケーションが非常に重要です。

親子間のコミュニケーションは時に難しいものですが、ここでの対話が円滑な事業承継の鍵となります。

親子間のコミュニケーションの問題の多くは感情です。

他人同士で仕事の話をする場合は、感情ではなく論理的に話をすることができます。

しかし、親子間の場合は論理的思考よりも感情が優先になる場合が多いです。

よって、先代ではなくまず二代目社長になるご自身が感情ではなく論理的に話をする習慣を身につけると、先代も感情ではなく論理的に議論をしてもらえるようになりますが、これには長い時間が必要になりますので忍耐が必要です。

ジェネレーションギャップを超える

親世代との間には、ジェネレーションギャップが存在することが多いです。

これを理解し、双方が納得できるようなコミュニケーションを心がけることが重要です。

例えば、親世代が持つ経験と知識を尊重しながら、自分の新しいアイデアを提案することが求められます。

未来志向のコミュニケーション

先代は過去の成功体験に固執しがちですが、後継者としては未来を見据えた戦略を持つことが求められます。

未来を見据えた視点でコミュニケーションを取ることで、先代との対話がより建設的になるでしょう。

3.自分の興味関心を家業に活かす

二代目社長になった途端に本業を疎かにして、自身の興味関心が高い事業を始める二代目社長が多いです。

しかし、それでは二代目社長のメリットを活かすことができず、起業したスタートアップ企業と同じです。

二代目社長のメリットは、既にビジネスの基盤が出来上がっていること。

よって、二代目社長は本業をさらに成長させ、強固な基盤を作ることが先決です。

その結果、本業を自身が指揮することなく自走化できるようになって、初めて自身の興味関心があることを始める、またはそれを家業に活かすことが可能になります。

自己分析と棚卸し

自分の強みや得意なことを把握し、それを家業にどう活かすかを考えることが重要です。

自己分析を行い、自分のスキルや経験を言語化することで、家業に新しい視点をもたらすことができます。

新規事業のアイデア出し

家業を基盤にしながら、新しいビジネスチャンスを見つけることも重要です。

これには、現在の市場動向を把握し、自社の強みを活かせる新しい事業領域を探ることが含まれます。

社会課題と家業の関連付け

また、自分が関心を持っている社会課題を解決するために、家業をどう活かすかを考えることも大切です。

これにより、社会に新たな価値を提供することができます。

二代目社長は準備が大切

二代目社長になる前に知っておくべき重要なポイントは、家業の理解、先代とのコミュニケーション、自分らしさの活かし方です。

これらのポイントを押さえることで、よりスムーズに事業を承継し、新しい価値を創造することができるでしょう。

エグゼクティブコーチとしての経験からも、これらの準備が経営の成功に大きく寄与すると確信しています。

また、二代目社長が本音で経営の相談ができる相手が社内に存在しない場合が多いです。

その場合は、コンサルタントやエグゼクティブコーチなどの社外の利害関係のない人材を相談相手とネットワーク(人脈)に加えると心強い味方ができることになります。

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